サラダチキンは、ダイエット中に脂質や糖質からのエネルギーを抑えつつたんぱく質をとるのに便利な食品のひとつです。
コンビニやスーパーで手軽に手に入れることができ、調理も不要なことから、習慣的に食事に取り入れているという人も少なくないのではないでしょうか?
サラダチキンは便利で魅力的な食品である一方で、気になるのがサラダチキンに含まれる「食塩」の量。
食塩の取りすぎは短期的にはむくみなどの原因のひとつになるほか、長期的には高血圧や生活習慣病を引き起こすことが分かっており、気を付けたいポイントです。
Contents
サラダチキンにはどのくらいの塩分が入っている?
サラダチキンのカロリーやたんぱく質の含有量は気にしていても、塩分まで気にしている人はあまり多くないように思えます。
まずはサラダチキンに含まれる塩分について意識してみましょう。
市販のサラダチキンの塩分はどれくらい?
ひとくちにサラダチキンといっても、製品や味付けの違いでも、使われている食塩の量は異なります。
食肉メーカーやコンビニ各社の商品情報ページから、1包装あたりの食塩量を調べてみました。
内容量 | 食塩相当量 (1包装あたり) |
|
P社 プレーン | 110g | 1.8g |
P社 ハーブ | 110g | 1.8g |
P社 スモーク | 110g | 2.8g |
N社 プレーン | 55g | 0.9g |
F社 藻塩 | 110g | 1.3g |
F社 ハーブ | 110g | 1.2g |
F社 スモーク | 110g | 2.8g |
S社 プレーン | 110g | 1.2g |
S社 ハーブ | 110g | 1.4g |
S社 スモーク | 110g | 1.4g |
*各社商品情報より作成 |
メーカーや味付けによっても大きな差が…実物を見て判断しよう
サラダチキンは1個当たり110gのものが多く、小さめサイズのものもありました。
食塩含有量は製品によってもばらつきが多く、110gあたり1.2~2.8gと、倍以上の差があるものもありました。
サラダチキンの実際の食塩含有量については、実際に購入する商品の栄養成分表示を確認するのが確実といえそうです。
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1日の塩分摂取の目と日本人の習慣的な摂取量
とりすぎが気になる食塩。
私たちはどのくらいをとっていて、健康のためにはどのくらいに抑えるのが望ましいのでしょうか?
厚生労働省やWHOの基準は?
厚生労働省から発表されている日本人の食事摂取基準(2020年版)では、ナトリウムの摂取基準として、食塩としての摂取目標量を
- 18歳以上 男性7.5g未満/日
- 18歳以上 女性6.5g未満/日
としています。
また、WHO(世界保健機構)の基準ではもう少し厳しく、1日5g未満が推奨されています。
日本人の習慣的な食塩の摂取量は…
では、私たちは日ごろどのくらいの食塩をとっているのでしょうか?
実際に日本人が食べている食事を調査・記録した国民健康・栄養調査における平成30年度の食塩摂取量の平均値は、
- 20歳以上男性 11.0g/
- 20歳以上女性 9.3g/日
となっています。
また、尿中に排泄される量から食塩の摂取量を推定した研究*)では、摂取量の平均値は
- 男性 14.0g/日
- 女性 11.8g/日
ともいわれており、いずれにしてもWHOの推奨値や日本人の食事摂取基準(2020年版)の目標量よりもかなり多く摂取していることが分かります。
塩分はなるべく控えめにしたい
私たち日本人は、目標値に比べてかなり多くの食塩を摂取してしまっているのが現状です。
食塩(ナトリウム)の習慣的な過剰摂取は将来の高血圧や腎臓病の発症にかかわることが分かっており、将来の健康のためには、「減塩」「食塩の取りすぎを避けること」は血圧が気になる前からでも気を付けたいポイントです。
低カロリーなサラダチキンを塩分を控えつつ食べるには
ダイエットによいといっても、健康を害するようなものでは健康面からダイエットに適した食べ物とは言えないかもしれません。
食塩の摂取目標量と比較して、サラダチキンはどのくらいの塩分量なのでしょうか?
サラダチキンの食塩含有量を食事摂取基準と照らし合わせると?
1日あたりの摂取目標量(食事摂取基準2020年版)の数値を3等分すると、1食あたりの食塩の摂取量は
- 18歳以上男性 2.5g/食未満
- 18歳以上女性 2.2g/食未満
となります。
対して、市販のサラダチキンは1包装110gあたり1.2~2.8gとなっており、製品によってはサラダチキン「だけ」で食塩の摂取基準を超えてしまう場合もあります。
また、そこまで塩分量の高くない製品であっても、野菜と一緒に食べるときにドレッシングをかけたり、コンビニなどでサラダチキンと一緒に買えるおにぎりやパン、おかず類と合わせたりすると、どうしても食塩の取りすぎになりやすいところ(サラダチキンだけが悪いわけではありませんが…)が気になります。
サラダチキンはダイエット向きの食材
サラダチキンはたんぱく質が豊富である一方で脂質の量が少なく、脂質からの余分なエネルギー摂取を控えたいダイエット中に適した食品のひとつです。
ダイエットの中で低カロリー高たんぱくな食事を心がけている中で、サラダチキンを習慣的に食べているという人も少なくありません。
取り入れ方を工夫することで栄養バランスをとりながら摂取カロリーをカットすることができるので、塩分が高い点をうまく対処できれば、ダイエットの強い味方となりそうです。
サラダチキンは塩分が高いからやめる!…ではなく、とり過ぎがちな食塩に気を付けながら、上手にサラダチキンを活用するのがよいのではないでしょうか。
サラダチキンを活用したダイエットについて詳しく解説した記事はこちら
たんぱく質豊富なサラダチキンを塩分控えめに食べるコツ
低カロリーでありながらたんぱく質を豊富に含むサラダチキンはダイエットにおいて魅力的な食品です。
塩分を控えながらサラダチキンを取り入れるにはどうすればいいのでしょうか?
食塩含有量の少ないものを選ぶ
1包装あたり2.8gの製品はそれだけで過剰摂取になってしまいますが、同じ量でも食塩含有量の少ないものを選べば半分以下の塩分摂取で済む場合もあります。
塩分含有量は、パッケージの「栄養成分表示」の欄に、「食塩相当量」として表示されていることが多いので、この数値が多くとも1食分を超えないものを選ぶとよいでしょう。
ただし、一緒に食べるほかの食品に含まれる食塩も合わせて1食分の範囲に収まるようにすることが大事です。
1回に食べる量を減らす
1包装あたりの食塩含有量が1食分を超えているものでも、食べる量を半分にすれば、食塩の摂取を半分にすることができます。
1包装の量が少ないもの(1包装110gのものが多いですが、1包装55gのものも販売されているようです)を選んだり、1包装110gを2回に分けて食べるなど、工夫をすれば食べてはいけないものはありません。
たんぱく質を含む食品で塩分の少ないものの活用も検討する
サラダチキンの量を減らすことでたんぱく質の摂取量が減るのが気になる…という場合には、塩分の少ないプロテインドリンクなど、サラダチキン以外のたんぱく源を組み合わせる方法もあります。
ダイエット中に摂取エネルギーを抑えながらたんぱく質を摂れる食品について詳しく解説した記事はこちら
サラダチキン以外からの塩分摂取を減らす
サラダチキンだけで1食分の塩分に届きそうな場合には、それ以外の食事からの塩分摂取は極力減らすようにすると、食塩の過剰摂取を抑えられます。
例としては、生野菜と一緒に食べるときにドレッシングはかけず、サラダチキンの塩分で食べるようにするのもポイント。
お米やパンなどと組み合わせるときにも、サラダチキンをメインのおかずとすることを意識し、おにぎりやサンドイッチのようにサラダチキン以外のおかずが入っているものは避けると塩分摂取量を抑えられます。
まとめ
低脂質・低糖質で高たんぱく、手に入れやすいのが魅力のサラダチキン。
食塩が多く含まれることがネックですが、「一切食べない」ということではなく、摂取量や頻度、ほかの食品との組み合わせを工夫しながら取り入れるのがおすすめです。
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参考文献 厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会」 報告書 *)Asakura, K., Uechi, K., Sasaki, Y., Masayasu, S., & Sasaki, S. (2014). Estimation of sodium and potassium intakes assessed by two 24 h urine collections in healthy Japanese adults: A nationwide study. British Journal of Nutrition, 112(7), 1195-1205. doi:10.1017/S0007114514001779 |