冬が近づいてくると、気になるのが風邪。
手洗いうがいももちろんですが、バランスのとれた食事やしっかり休養することも大事です。
この記事では、風邪をひかず元気に過ごすために、食事を中心に風邪予防のポイントを解説します。
ビタミンをしっかりとれる簡単レシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
風邪を予防するために必要なこと
風邪をひかないようにするには、まずはウイルスの感染を防ぐこと。
加えて、もし感染したとしても、すぐに退治できる免疫細胞の力をつけておくことが大事です。
それぞれの内容について詳しく解説します。
ウイルスに触れないようにする
風邪はウイルスの感染によるものです。
ライノウイルスやアデノウイルスなどの風邪の原因となるウイルスが、のどや鼻の粘膜に一定の時間はりつくことで感染してしまいます。
風邪の感染源となるウイルスは、主に風邪をひいた人の咳やくしゃみの飛沫の中に含まれています。
飛び散った飛沫に触れた手で目や口の粘膜に触れると、そこから感染することもあります。
また、風邪をひいた人がそこにいなくても、空気中にも風邪の原因となるウイルスが漂っています。
そのウイルスが、呼吸などによって口や鼻の中に取り込まれ、粘膜から侵入することで風邪のウイルスが体内に入ってしまいます。
ウイルスを倒す力をつけておく
風邪のウイルスに感染しても、早い段階でウイルスを駆除できれば、自覚症状が現れる前の早い段階で風邪を治すことができます。
しかし、体力の落ちた状態ではウイルスを倒すことができず、風邪症状が悪化して鼻やのどの症状が重くなったり、高熱が出たりすることも。
風邪の予防のためには、ウイルスを倒す力をつけておくことも大切です。
ウイルスを倒す力をつけるためには、食事や休養、生活習慣について日ごろからの心がけが大事です。
風邪を予防する栄養素と食事とは
風邪をひかないように粘膜や免疫細胞を健康に保つには、食事が重要です。
こまめに対策を行っていても、ウイルスの入り口である粘膜が弱っていると、ウイルスが侵入しやすくなってしまいます。
また、免疫が弱っているとウイルスをなかなか排除できずに風邪の症状が悪化することも。
風邪をひかないようにするに食事面で気をつけるべきポイントには以下のようなものがあります。
- 栄養バランスのとれた食事
- タンパク質
- ビタミンA
- 温かい食事
それぞれのポイントについて解説します。
栄養バランスのとれた食事
風邪を予防するためには、バランスのとれた食事をとることが第一です。
風邪予防に、これさえ食べておけば大丈夫といったものはありません。
まずは日々の食事のバランスをとることから。
偏りなく様々な食品を食べているとバランスがとりやすいです。
- 穀類(米、パン、麺など)
- 肉類・魚介類・卵・大豆製品
- 野菜・きのこ・海藻
- 牛乳・乳製品
- 果物
食事のバランスをとるためには、これらの食品をまんべんなく食べることが大切です。
日ごろあまり食べないな、と思うものを意識して取り入れてみてくださいね。
タンパク質
いろいろなものを食べるようにすることに加えて、必要なのが免疫細胞のもととなるタンパク質の摂取です。
ダイエット中などで食事量が減っていると、必要なタンパク質が不足することも。
お肉や卵、魚など、たんぱく源となる食材をしっかりとりましょう。
- 肉類(鶏肉、豚肉、牛肉など)
- 魚介類(魚、貝類、えび・かに・たこ・いかなど)
- たまご(鶏卵、うずら卵)
- 大豆製品(大豆、豆腐、納豆など)
適量のたんぱく質の目安は、1回の食事で手のひらに乗るくらいの量がいいとされています。
ビタミンA
ビタミンAは粘膜の健康を保つビタミンです。
粘膜が弱っていると、そこからウイルスが侵入しやすくなってしまいます。
ビタミンAや体内でビタミンAに合成されるβ-カロテンは、以下のような食品に含まれています。
- 緑黄色野菜
- レバー
- うなぎ
ビタミンAやカロテンは油に溶ける性質があるため、油を使った料理にすると、吸収率が上がることが知られています。
温かい食事
風邪予防のためには、体を冷やす冷たい食事ばかりではなく、温かい食事をとることを意識しましょう。
体温が上がると免疫細胞の働きが活発になるため、風邪の予防にも効果的です。
風邪をひいて熱が上がるのは体がウイルスを排除するために免疫細胞の働きを高めるためともいわれています。
あたたかい食事や飲み物で体を温めましょう。
風邪予防におすすめのレシピを紹介
風邪予防に対して直接的な効果を持つ栄養素などはなく、これさえ食べれば大丈夫!と言える食品はありませんが、不足しがちな野菜やたんぱく質を含む食材を比較的簡単に、食べやすくするレシピを紹介します。
タンパク質やビタミンがたっぷり入ったメニューですのでぜひ参考にしてくださいね。
野菜と鮭のミルク鍋
【材料】2人分
- 鮭…2切れ(1切れ80g)
- 白菜…200g(2~3枚)
- にんじん…50g(1/3本)
- しめじ…50g(1/2パック)
- 黄パプリカ…60g(1/2個)
- バター…10g
- 水…300ml
- 和風顆粒だし…小さじ1(4g)
- 塩…ひとつまみ
- 醤油…大さじ1(18g)
- 牛乳…300ml
- 粉チーズ…お好みで
- 白すりごま…お好みで
【作り方】
1. 白菜はざく切り、にんじんは短冊切り、パプリカは一口大に、しめじは石づきを取って小分けにする。
2. 鍋にバターを入れて加熱して溶かし、3等分に切った鮭を焼く。
3. 鮭に焼き目がついたら野菜を入れ、軽く炒め合わせたら水、和風顆粒だし、塩を入れて煮込む。
4. 具材が煮えたら牛乳と醤油を入れて味をととのえ、お好みで白すりごまと粉チーズを加える。
【栄養価とコメント】(1人分)
- カロリー…298kcal
- タンパク質…26.5g
- ビタミンA等量…280㎍
メインのおかずがお肉になりがちな方へ、お魚と野菜がたっぷりとれるお鍋です。
20代女性の場合、1日の摂取推奨量に対してタンパク質は53%、ビタミンAは43%が摂取できます!
ご飯1膳(150g)を一緒に食べても550kcalと低カロリーです。
ビタミンたっぷり豆苗と卵のスープ
【材料】2人分
- 豆苗…1パック(85g)
- 生姜(チューブ)…小さじ1/2
- 水…400ml
- 鶏ガラスープ(顆粒)…小さじ1(5g)
- 塩…小さじ1/3(2g)
- こしょう…少々
- 卵…1個
- ごま油…小さじ1/2(2g)
【作り方】
1. 豆苗は根元を切って外し、半分の長さに切る。
2. 鍋に生姜チューブ、鶏ガラスープ、水を入れて火にかけ、沸騰させる。
3. 豆苗を入れてひと混ぜし、塩、こしょう、ごま油で味をつける。
4. 再び煮立ったら溶いた卵を回し入れ、ふんわり固まったら出来上がり。
【栄養価とコメント】(1人分)
- カロリー…71kcal
- ビタミンA等量150㎍
5分ほどの短時間で完成する簡単メニューです!
体も温まるのでぜひいつものお食事にプラスしてみてくださいね。
風邪予防のための食事以外のポイント
ウイルスが感染しないようにするポイントについて、食事以外ではウイルスに接触しないようにすること、ウイルスの入り口となる粘膜のバリア機能を維持することが大切です。
また、体力をつけるための日々の心がけも大切です。
それぞれのポイントについて、行動ごとに分けて解説します。
マスク、手洗い、うがい
まずは手やノド、鼻にウイルスが付着するのを防ぎましょう。
- マスクをする(飛沫をブロック)
- こまめにうがい・手洗いをする(ウイルスを洗い流す)
- 20分ごとの水分補給(脱水予防、ウイルスを洗い流す)
マスクは空気中の飛沫が鼻やのどに付着するのを防いでくれます。
また、手洗いやうがいで手や口の中、のどに付着したウイルスを洗い流すことで、ウイルス感染を防ぎます。
こまめに水を飲むことでも、のど周辺にいるウイルスを胃に流し、感染を防ぐことができます。
加湿して粘膜を保護する
のどや鼻を加湿することで粘膜のバリア機能を維持し、ウイルス感染を予防することにつながります。
粘膜が乾燥した状態だとウイルスが侵入しやすくなってしまい、粘膜にウイルスが付着してから15~20分で感染が成立してしまうともいわれています。
部屋の加湿に加えて、マスクやうがいにも保湿効果が期待できます。
十分な睡眠
風邪にかからないようにするには、日ごろから十分な睡眠がとれるよう生活習慣を整えましょう。
体が疲れていたり、体温が低かったりすると、ウイルスに感染しやすく、免疫細胞の働きも鈍ってしまいます。
睡眠をしっかりとって疲れを取り、体力のある状態を保ちましょう。
入浴は湯船につかる
入浴はシャワーだけで済まさずにお湯につかることが大切です。
体を温めることで免疫細胞の働きが活発になるため、風邪のウイルスを倒す力が高まります。
入浴は疲労回復にもつながるため、習慣的に湯船につかるようにしましょう。
適度な運動習慣
元気な時から軽めの運動を習慣化して体力をつけることで、風邪予防につなげましょう。
運動を行うことで体力をつけ、体温も高くすることができます。
ただし、激しい運動のあとは疲労で風邪にかかりやすい状態になってしまうため、無理に激しい運動をすることは避け、軽めのウォーキングなどを行うと効果的です。
まとめ
予防を心がけていても、風邪をひいてしまうときはありますよね。
そのときは水分と食事、睡眠をしっかりとってください。
風邪を悪化させない、周りに移さないためにもうがいや手洗いは行いましょう。
風邪をひいてしまった時の飲み物や食べ物についての記事もあるので参考にしてみてくださいね。
風邪をひいてしまったときの食事について詳しく解説した記事はこちら
【健康管理にも便利】スマートウォッチのおすすめ商品ランキングのページはこちら
【おすすめ】体調管理に必須!おすすめ体温計のご紹介
体温計のおすすめ商品ランキングのページはこちら
参考文献 文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」 吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010. |