特定健康診査の流れと検査項目

特定健康診査の流れと検査項目

特定健康診査の受診までの流れは?

一般的な流れ(例)

案内・受診券等を受け取る

加入している健康保険から郵送などで特定健康診査についての案内や、受診に必要な受診券等が送付されます。

生年月日等で送付時期が分けられている場合もあり、だれもが同じ時期に受け取るというわけではありません。

健診を受ける医療機関に予約

特定健康診査は、健康保険と契約を結んでいる医療機関で受けることができます。
健康保険が指定する医療機関のリスト(特定健康診査の案内に同封されていたり、各健康保険のホームページ上で確認できたりする)から、健診を受けたい医療機関を選び、予約を取ります。

予約日に受診

保険証や受診券など、指定されたものを用意して予約した医療機関で健診を受けます。

加入している健康保険によって異なる部分も

特定健康診査は国民健康保険の区市町村支部や協会けんぽなどの保険者がそれぞれに実施しているものであり、詳細な実施方法は加入している健康保険によって異なる場合があります。

お金はかかる?

お金はかかる?

無料か、おおむね少額

特定健康診査を受けるにあたり、大部分は補助金で賄うことができるため、受診者が支払う自己負担は無料か、少額になります。

  • 健診を受ける医療機関を健康保険が指定するリストから選べば無料
  • 健診を受ける医療機関によって費用が異なるが、補助上限金額までは無料(超えた分は自己負担)

などのパターンがあるため、自己負担の有無や大小によって健診を受ける医療機関を選ぶ方法もあるといえます。

いずれにしても、任意で(全額自己負担で)受ける健康診断よりも費用の負担は少なく済むのは確実です。

検査内容によって変化する場合も

特定健康診査は検査値等によって検査項目が追加されたり、また、受診者本人の希望によって検査項目を増やす場合があります。

項目が追加されることで補助額が増える場合や、自己負担が発生する場合もあります。

どんな検査をするの?

厚生労働省が定めているものには

  • 基本的な健診項目
  • 必要に応じて追加する項目

があり、検査値や医師の判断により追加される場合があります。

 

基本的な項目

質問項目 服薬状況、既往歴、たばこの習慣、20歳時と比較した体重増加、運動習慣や日常的な身体活動、食事の摂取状況、睡眠についての質問に回答します。
身体計測
  • 身長
  • 体重
  • BMI
  • 腹囲(内臓脂肪面積)
理化学的所見
  • 身体診察
血圧測定
  • 収縮期血圧/拡張期血圧
脂質検査
  • 中性脂肪
  • HDLコレステロール
  • LDLコレステロールまたはnon-HDLコレステロール
肝機能検査
  • AST(GOT)
  • ALT(GPT)
  • γ-GT(γ-GTP)
尿検査
  • 尿糖
  • 尿蛋白

必要に応じて行う項目

心電図検査 (対象:収縮期血圧が140㎜Hg以上もしくは拡張期血圧が90㎜Hg以上の人、または問診等において不整脈が疑われる人)
眼底検査 (対象:収縮期血圧が140㎜Hg以上、拡張期血圧が90㎜Hg以上、空腹時血糖が126㎎/dL以上、HbA1c(NGSP)が6.5%以上、随時血糖が126㎎/dL以上のいずれかに該当した人)
貧血検査

(対象:貧血の既往歴がある、または指針等で貧血が疑われる人)

  • 赤血球数
  • ヘモグロビン値
  • ヘマトクリット値
血清クレアチニン検査
(eGFRによる腎機能の評価を含む)
(対象:収縮期血圧が130㎜Hg以上、拡張期血圧が85㎜Hg以上、空腹時血糖が100㎎/dL以上、HbA1c(NGSP)が5.6%以上、随時血糖が100㎎/dL以上のいずれかに該当した人)

検査結果の数値によって階層化が行われる

特定健康診査の数値によって生活習慣病リスクの高さごとに階層化され、リスクの高さに応じた保健指導を受けることになります。