青紫色が特徴的なブルーベリー。
北米が原産地で輸入品が主流ですが、最近では国内産のものも出回っているようです。
ブルーベリーは生食だけでなくドライフルーツやジャムなどの加工品、サプリなどにも使われていますが、どんな栄養素が含まれているのでしょうか?
ブルーベリーに含まれる栄養素について解説します。
Contents
ブルーベリーの栄養素
ブルーベリーは生の状態のほか、ドライフルーツやジャムなどとして食べる機会があります。
それぞれについて、主な栄養素の含有量を紹介します。
■ブルーベリーとその加工品の栄養価(100gあたり)
ブルーベリー(生) | ブルーベリー(乾) | ブルーベリー(ジャム) | |
エネルギー | 49kcal | 286kcal | 181kcal |
水分 | 86.4g | 21.9g | 55.1g |
たんぱく質 | 0.5g | 2.7g | 0.7g |
脂質 | 0.1g | 1.9g | 0.3g |
炭水化物 | 12.9g | 72.5g | 43.8g |
食物繊維総量 | 3.3g | 17.6g | 4.3g |
文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より作成
低カロリー
生のブルーベリーの成分はほとんどが水分と少量の炭水化物で、たんぱく質や脂質はほとんど含まれていません。
そのため重さあたりのカロリーが低く、食べても摂取カロリーに影響しにくい食品といえます。
一方、乾燥ブルーベリーやブルーベリージャムでは、水分が除去されたり、砂糖が添加されることによって重さあたりのカロリーは高くなります。
同じブルーベリーでも加工によってカロリーは異なることは意識しておきたいですね。
食物繊維が豊富
ブルーベリーは果物の中では食物繊維が比較的多いのが特徴です。
生よりもドライブルーベリーでより食物繊維が豊富に見えますが、これは水分が抜けてカサが減ったため。
食物繊維の効率的な摂取には向いているものの、水分が抜けた分重さあたりのカロリーも高くなっているため注意が必要です。
アントシアニンを含む
ブルーベリーの青色は「アントシアニン」というポリフェノールによるものです。
このアントシアニンを含むポリフェノール類には抗酸化作用があることが知られており、細胞の老化を防ぐ効果が期待されている成分でもあります。
一方でポリフェノール類は吸収率が低いことが知られています。
ブルーベリー果実抽出物として摂取したときのアントシアニン類の吸収率は0.004~0.11%と極めて低いことからも、体内での抗酸化作用は必須栄養素であるビタミンCやビタミンEよりも小さく、あくまで補助的なものにとどまるとみられています。
このほか、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは「目の健康によい」とされることも。
ブルーベリーと目の健康については次に詳しく解説します。
ブルーベリーと目の健康効果
ブルーベリーそのものや、ブルーベリーに含まれる青紫色の色素アントシアニンは目によい、といわれており、これらを原料とするサプリメントなどの健康食品も多数存在します。
しかし、この効果は科学的には実証されておらず、もともとは迷信のような話から始まったようです。
アントシアニンの効果について現在分かっていることと、目の健康との関連の始まりについて解説します。
効果は確認されていない
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベースによると、現在までにブルーベリーやアントシアニンがヒトの目の疲労の軽減や視力の回復などに対して効果がることを示す信頼性の高い研究はないようです。
ブルーベリーやアントシアニンを使用した健康食品やサプリメントは広く出回っているものの、科学的な研究では視力の回復や目の疲労の軽減についての効果は確認されていないのが現状です。
起源は言い伝えだった
目の健康に良いとする効果が確認されていないにもかかわらず、ブルーベリーと目の健康がこれほど結びついているのはなぜでしょうか?
ブルーベリーが目によいとされた起源には、こんな逸話があったようです。
第二次世界大戦中、イギリス空軍のとあるパイロットは夕方や夜の暗い時間帯でも景色がはっきり見えたといいます。 そのパイロットはブルーベリージャムを好んで食べていたといい、ブルーベリーは目にいいと考えられるようになりました。 |
一見するとブルーベリーによって目が良くなったと受け取れるような内容ではあるものの、言い伝えや昔話といったものであり、科学的根拠とは言えない内容です。
将来的に、本当にブルーベリーが目の健康に資するというデータが得られる可能性もありますが、現状ではブルーベリーやアントシアニンをどれくらいの量・頻度・期間で摂取すれば健康に良いか、といったデータが全くない状況ですので、目の健康へのプラス作用を期待するのは難しいといわざるを得ません。
ブルーベリーのメリットを活かした食べ方
ブルーベリーは目の健康に期待するよりも、その栄養価を活かす取り入れ方がおすすめです。
ブルーベリーの栄養価を踏まえて、特徴をメリットとして生かす食べ方を紹介します。
ダイエット中の間食に
ブルーベリーはフルーツの中でも低カロリーで、かつ食物繊維が豊富な特徴があり、摂取エネルギーを抑えたいダイエット中の間食にはぴったりです。
スーパーなどで購入できるブルーベリーは1パック100-125gほど。
1パック食べきってしまっても、摂取エネルギーは50kcal程度に抑えられます。
時短で果物摂取量アップ
果物はビタミン類や食物繊維、カリウムの摂取源となり、十分な摂取で健康にプラスの影響が期待できる食品です。
「食事バランスガイド」では、1日の果物摂取の目安は200gといわれていますが、これをクリアできている人はあまり多くはないのではないでしょうか?
果物は皮をむいたりするのが面倒で敬遠する人も多いですが、ブルーベリーはいちごなど同様に、洗うだけで手軽に食べられる手軽な果物のひとつです。
普段の食事では果物をそんなに食べない、という人でも、手軽に果物の摂取量を増やせるのが魅力です。
いつもの食事をより健康的にするのにブルーベリーは良い選択肢のひとつになります。
まとめ
ブルーベリーの栄養的な魅力は、以下の3点が挙げられます。
- 低カロリー
- 食物繊維が豊富
- 皮むきやカットが不要で食べやすい
一方、抗酸化作用や目の健康への効果は期待薄であるため、サプリや健康食品としてとるのではなく、生のブルーベリーがおすすめです。
生のブルーベリーを日常の食生活に取り入れることで、食事の栄養バランスを整えることにつなげられますので、ダイエット中の間食やデザートに、食事のバリエーションのひとつとして取り入れてみてくださいね。
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参考文献 文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」 |