ダイエット中でも、息抜きのためのおやつは食べたいですよね。
とはいえ、限度を決めずに食べるのは摂取エネルギーの過剰や栄養バランスの偏りにつながりかねません。
おやつや間食の適量を考えるうえで、ひとつの単位となるのが「100キロカロリー」。
いろいろな食品の「100キロカロリー」の目安量を紹介します。
Contents
ダイエット中のおやつの適量とは
おやつや間食に限らず、ダイエット中の食べ物について、「食べてはいけないもの」はありません。
からだについた余分な体脂肪を減らすために必要なことは「摂取エネルギーを、消費エネルギーよりも小さくすること」のみ。
1日の消費カロリーに対して食べ物からの摂取エネルギーが多すぎると、余った分が体脂肪として蓄積されます。
反対に、摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ体脂肪は減っていきます。
よって、摂取エネルギーが消費エネルギーを下回る「適量」の範囲であれば、おやつや間食を食べてはいけないということはないのです。
栄養バランスの取れるおやつの適量は200kcalまで
厚生労働省と農林水産省から発表されている「食事バランスガイド」は、栄養バランスのよい食べ方を示したものです。
その中で、菓子・嗜好飲料(≒おやつ)の適量は、「200kcalまで」をひとつの目安とする、としています。
ダイエット中のおやつの適量は100kcalまで
食事バランスガイドにおいて、ダイエット中については明確な目安は示されていません。
摂取カロリーを抑える機関であること、間食由来のカロリーは基本的に不必要なものであることを考えると、ダイエット中のおやつの適量については、通常時よりも少し減らした「100kcalまで」を目安にすることができるのではないでしょうか。
ダイエット中のおやつ「100kcal」の目安量を紹介
お菓子や果物、ナッツなどの食べ物の100キロカロリーあたりの量を紹介します。
おやつ選びの参考にしてくださいね。
100キロカロリー分の菓子・嗜好飲料
|
菓子・嗜好飲料に分類される食品は、砂糖や油脂が多いため、量のわりにエネルギーが高いものが多くあります。
ただ、製品によっては通常よりもカロリーカットされたものもあるため、パッケージの栄養成分表示を確認することをおすすめします。
100kcalぶんの果物
|
果物は水分が多いため、重さのわりに低カロリーなのが魅力。
ビタミンCなども豊富に含まれています。
食事バランスガイドでは菓子・嗜好飲料(≒おやつ)に果物は含まれませんが、たっぷりの果物を食べれば、お菓子類はなくても満足できそうです。
100kcalぶんのナッツ類
|
ナッツ類は脂質が多く含まれるため重さあたりのエネルギーは高めですが、噛み応えがあるため満足感が得られやすい食品です。
塩分のない、素焼きのものを選ぶとより健康的です。
あまりとりすぎると脂質摂取が過剰になってしまい、体質によっては肌トラブル等の原因になることもあるので、量と頻度には注意が必要です。
100kcalぶんの乾物
|
干し芋は食物繊維が、するめなどの乾物はタンパク質が多く、腹持ちがいいのが魅力です。
するめは水分をとるとドライフルーツ以上に膨れるため、満腹感があるのが魅力です。
ただし、スルメなどの海産乾物は塩分過多になりがちなことと、上記の量を食べてしまうとおなかが膨れすぎて負担になるため、するめそのものの量はあまり多くしないほうがいいでしょう。
100kcalぶんのドライフルーツ
|
ドライフルーツは砂糖をまぶしていないものを紹介しています。
くだものに含まれる糖分が凝縮されて甘味が強く、食物繊維も多く噛み応えもあるため、満足感が得られます。
カロリーゼロの飲み物を組み合わせることで、おなかの中で膨らんで満腹感が得られます。
ダイエット中のおやつに適したものと適さないもの
ダイエット中のおやつについて、「食べてはいけないもの」「食べてもいいもの」はありませんが、おすすめしたいものと注意が必要なものはあります。
おすすめしたいのは、
- 水分が多く脂質の少ないもの
- 噛み応えがあるもの
反対に注意すべきなのは、
- 砂糖・脂質の多いお菓子類
- 満腹感が得られにくい嗜好飲料類
それぞれについて解説します。
水分が多く脂質の少ないもの
食べ物はそれぞれに含まれる栄養素の量が異なります。
そのため、おなじ「100キロカロリー」でも、食べられる量はそれぞれです。
重さあたりのカロリーが低く、たくさん食べられるものは水分の割合が大きく、エネルギー源となるたんぱく質、炭水化物、脂質の割合が小さいものです。
エネルギー源となる栄養素の中でも、脂質は重さあたりのカロリーが高いので(たんぱく質・炭水化物:4kcal/g、脂質:9kcal/g)、脂質控えめを選ぶことで、カロリーの低いものを選びやすくなります。
例:
- 生の果物類
- 菓子類の中ではゼリー・寒天など
噛み応えがあるもの
食べ物をかむ動作(咀嚼)によって、満腹感が高まることが知られています。
噛み応えのある食べ物は自然と噛む回数が増えるため、同じカロリーでも満腹感が得られやすくなり、満足感が高まります。
ダイエット中はどうしても間食の量を制限する必要がありますので、同じカロリーでも満足感を得られやすいものはオススメです。
例:
- 乾物類
- ナッツ類
砂糖・脂質の多いお菓子類
水分が少なく、脂質・糖質・たんぱく質が多い食品は重さあたりのカロリーが高くなります。
食材レベルでいえば、砂糖や脂質をたっぷり使ったお菓子類はこれに当てはまりやすく、総じて重さあたりのカロリーが高いものが多くなっていますので、注意が必要な食品グループといえます。
例:
- チョコレート
- アイスクリーム
- クッキー
- ケーキ類
- ドーナツ など
満腹感が得られにくい嗜好飲料類
コーラ、サイダーなど、いわゆるジュースと呼ばれるような嗜好飲料類は、脂質を含むことはあまりない一方、甘味付けのための糖類(砂糖のほか、シロップなど)が多く使われています。
嗜好飲料は液状で「食べ物ではない」ことから、カロリー管理で見落とされがちな食品ですが、100mlあたりのカロリーが40kcal前後あることも珍しくなく、500mlのペットボトル1本で200kcalと、無視できないカロリー摂取源となりうる食品です。
カロリー摂取源となりながらも満足感を得られにくいので、ダイエット中には優先的に見直したい部分といえます。
ダイエット中のおやつを適量に抑えるポイント
食べてはいけないものはないとはいえ、食べ方次第では簡単に摂取エネルギーオーバーにつながるのも間食のこわいところ。
ダイエット中のおやつを食べすぎないためのポイントをまとめました。
- カロリーを確認する癖をつける
- 1回分を決める
- だらだら食べない
- 食べすぎた時は前後で調整する
カロリーを確認する癖をつける
市販されている加工品の多くは、エネルギーなどの栄養成分表示があるため、どのくらい食べればどのくらいのカロリー摂取になるのかがわかります。
間食を選ぶときはエネルギー表示を確認するクセをつけることで、無意識の食べ過ぎを防げます。
1回分を決める
どんな食べ物も、「お徳用」「大袋」のほうが割安になり経済的ですが、大きな袋から直接食べる方法では、食べた量もわかりにくく、どうしても食べすぎやすくなります。
食べすぎを防ぐためには、
- 少量ずつ個包装のものを選ぶ
- 1回量をお皿などに分けて食べる
…など、1回分の量をはっきり区別することで、無意識の食べ過ぎを防ぐことができます。
だらだら食べない
間食の時間が決まっていないと、なんとなくで食べる回数が増え、結果としてトータルの摂取カロリーがかさみがちです。
1日における間食のタイミングを決め、それ以外で食べることは避けましょう。
おすすめのタイミングは、食事と食事の間で空腹感を感じやすい、いわゆる「小腹がすく」時間帯がおすすめです。
空腹感は血液中の糖濃度(=血糖値)の低下によってもあらわれます。
血糖値は食後1時間がピーク、2時間で元のレベルに戻り、食後2~3時間後がいわゆる「小腹がすく」タイミングといえます。
朝7時と昼12時に食事をとる場合には、食事後2~3時間後の朝9~10時、午後2~3時ごろがおすすめです。
食べすぎた時は前後で調整する
適量範囲で取り分けることが難しいメニューも少なくありません。
どうしてもオーバーしそうな場合は、数日単位で調整すればOK。
300kcalのケーキを食べたのであれば、3日分の間食をしたと考え、翌日以降の2日間は間食を我慢できれば計算上問題はありません。
ダイエット用かんたん手作りおやつのレシピ紹介
時間に余裕があれば、腹持ちのいいダイエット用のおやつを手作りするのもおすすめです。
今回は、少量でも腹持ちのよいレシピを2種紹介します。
材料2つで手軽なフルーツグラノーラバー
【材料】10本分
- フルーツ入りグラノーラ 75g
- マシュマロ 25g
※横スクロールで表全体の確認が可能です。
【作り方】
- 電子レンジ使用可能なボウルにマシュマロを入れ、電子レンジ600wで20~30秒加熱する。
- グラノーラを加え、溶けたマシュマロがグラノーラにまんべんなく絡むように混ぜる。
- クッキングシートの上に広げ、あまりスカスカにならないよう、1.5㎝くらいの厚みの長方形に整える。(上からもシートをかぶせて押さえるようにすると整えやすい)
- 冷蔵庫で10分ほど冷やし、表面がべたつかなくなったら包丁で10等分する。
- 暑い時期は冷蔵庫で保存する。
【栄養価】
1本約41kcal
とても簡単にできる腹持ち抜群のおやつです。
2本食べても約80kcalで、噛み応えもあってダイエット中にぴったりです。
食物繊維たっぷりのしっとりおからココアクッキー
【材料】40枚分
- 薄力粉 60g
- おからパウダー 30g
- ココアパウダー 10g
- 砂糖 50g
- 卵 1個
- バター 30g
- 豆乳か牛乳 50ml
※横スクロールで表全体の確認が可能です。
【作り方】
- オーブンは170℃に予熱しておく。
- 小麦粉、おからパウダー、ココアパウダーをボウルに入れて泡だて器でほぐすようにかき混ぜる。
- バターを電子レンジ600wで30秒加熱して溶かし砂糖を加え、すり混ぜる。
- バターに溶き卵を加えて混ぜ、粉類を加えてへらで混ぜる。
- 豆乳を混ぜながら加え、生地をまとめる。
- 生地を5㎜の厚さに伸ばして型抜きするか、筒状にして冷やした後に切り分け、オーブンシートを敷いた天板に並べる。
- オーブンで25分焼く。焼けたら天板に乗せたまま粗熱をとる。
【栄養価】
1枚約23kcal
食物繊維を豊富に含むおからパウダーを使ったココア味のクッキーです。
クッキーと一緒に水分をしっかりとることで、腹持ちも良く、便秘解消効果も期待できそう。
おからパウダーは生おからよりも使いやすく、日持ちもするのでおすすめです。
まとめ
ストイックな食事制限は効果が強く現れる一方、ストレスも強くドロップアウトやリバウンドにつながりやすいという弱点があります。
ストレスが少なく、続けやすいダイエットには間食も大事なポイントです。
適量とタイミングを見極めて、上手に取り入れてくださいね。
自分の1日の消費カロリーを計算できるページはこちら
【消費カロリー管理に便利】スマートウォッチのおすすめ商品ランキングのページはこちら
【おすすめ】間食の置き換えにおすすめ!ゼロカロリースイーツのご紹介
【おすすめ】間食を含む食事を丸ごと置き換えてダイエット!置き換えダイエット食品のおすすめページはこちら
参考文献 文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」 社団法人日本栄養士会監修:「食事バランスガイド」を活用した栄養教育・食育実践マニュアル.第一出版,2011. 太田 一樹.空腹・満腹のメカニズム-中枢性摂食調節機構について-鎌倉女子大学学術研究所報 第12号 1-12頁 2012年 櫻井 武:「食欲の科学」.講談社,2012 |