アーモンドミルクは、ナッツ類のアーモンドに水を加えてすりつぶしたのち、絞って取り出した植物ミルクのひとつです。
植物由来の食品で(生産にかかる環境負荷が少ないため)地球にやさしいとされるほか、健康やダイエットにもよいのでは?と期待されている食品でもあります。
Contents
アーモンドミルクにはダイエット効果がある?
アーモンドミルクにはダイエット効果があるのか、アーモンドミルクの成分を詳しく見てみましょう。
前提:ダイエットには、脂肪の消費が必要
ダイエットに効果がある食品とは、具体的にはどのようなものでしょうか?
まず、「ダイエット」という言葉は、「体脂肪を減らす」「むくみをとる」「便秘を解消する」「健康診断の数値を改善する」といった、いろいろな意味で使われ、その目的によっても必要な効果は異なります。
からだについた余分な脂肪組織を減らすことを今回のダイエットの目的としたとしましょう。
体脂肪を減らすダイエットのためには、摂取エネルギーを消費エネルギーよりも小さくし、脂肪を消費させる必要があります。
具体的には、
- 食事の量や内容の見直しによって摂取エネルギーを小さくする
- 運動や生活活動での身体活動を増やすことによって消費エネルギーを大きくする
のどちらか、または両方によって「エネルギーが不足する状態」をつくることで、エネルギー源として余分な体脂肪を消費することが必要です。
体脂肪を減らすダイエットについて詳しく解説した記事はこちら
「ダイエット効果がある食品」=「摂取エネルギーカットに有効」
体脂肪を減らすダイエットのためには、摂取エネルギーを減らすか、消費エネルギーを増やすほかにありません。
ダイエット効果がある食品、というのは摂取エネルギーをカットするのに有効な食品を指します。
【例】
|
ちなみに、消費エネルギーを大きくする食品があればやせる食べ物といえますが、摂取したエネルギーを超えて消費エネルギーを増やす=エネルギーがマイナスになる食品は今のところ見つかっていません…。
では、アーモンドミルクは量のわりに摂取エネルギーが低く済んだり、代用することによって摂取エネルギーを減らすのに役立つ食品なのでしょうか?
アーモンドミルクのエネルギーと栄養価
アーモンドミルクは牛乳に似た食品として知られ、牛乳の代用品・代替品として使われることが多い食品のひとつです。
牛乳とのエネルギー(カロリー)を比較してみましょう。
ただし、市販のアーモンドミルクは製造中に味や品質を整えるための副材料が加えられるため、厳密な成分値はメーカー・製品によっても異なります。
以下の数値や解説はあくまで傾向としてとらえるようにしてください。
■水、牛乳と比較:表
アーモンドミルク (砂糖不使用) |
アーモンドミルク (スタンダード) |
普通牛乳 | |
エネルギー | 20kcal | 40kcal | 67kcal |
たんぱく質 | 0.5g | 0.6g | 3.3g |
脂質 | 1.5g | 1.6g | 3.8g |
炭水化物 | 2.0g | 7.0g | 4.8g |
*100ml/100gあたり。グリコ アーモンド効果オリジナル 商品情報、日本食品標準成分表2015年版(七訂)より |
アーモンドミルクには、大きく分けて飲みやすく砂糖を加えたスタンダードタイプと砂糖不使用タイプがあります。
スタンダードタイプのアーモンドミルクは牛乳と比較してたんぱく質と脂質が少なく、炭水化物は多いものの、結果的に2/3程度のエネルギーに収まります。
また、砂糖不使用タイプはスタンダードタイプからさらに砂糖の炭水化物がなくなるため、さらに低カロリーになる傾向があり、今回のデータでは牛乳のおよそ1/3のエネルギーになっています。
よって、牛乳の代わりにアーモンドミルクを選ぶのは、摂取エネルギーのカットに役立つといえそうです。
エネルギー以外のアーモンドミルクの栄養価について詳しく解説した記事はこちら
ダイエットによいアーモンドミルクの飲み方は?
では、牛乳よりもカロリーの低いアーモンドミルクは、どのようにダイエットに取り入れるのがよいのでしょうか?
摂取エネルギーを抑えるために牛乳その他と置き換えて使うのが◎
アーモンドミルクは牛乳の代わりに使われることも多く、牛乳に比べてエネルギーも低め。
簡単な取り入れ方としては、普段使っている牛乳をそのままアーモンドミルクに置き換える方法がとれそうですね。
【例】
…など |
もちろん、牛乳以外にも、アーモンドミルクよりもカロリーの高いものを普段使っていて、アーモンドミルクに置き換えられそうなポイントで使うのもよいでしょう。
普段の食事の内容を変えずにアーモンドミルクを足すだけでは、かえって摂取エネルギーは増えてしまいますので、注意してくださいね。
砂糖不使用タイプを取り入れるとさらに低エネルギーにできる
上で紹介したように、アーモンドミルクは味付けのための砂糖を使わないタイプもあり、また、メーカーの違いによってもエネルギーは異なります。
より大きな効果を得たいのであれば、より低エネルギーなものを選ぶと効果的です。
アーモンドミルクをダイエットに取り入れるときの注意点
アーモンドミルクは摂取エネルギーカットに役立ついっぽう、ダイエットに取り入れるうえで気を付けたいポイントもいくつか。
アーモンドミルクをかしこく使うために、参考にしてみてくださいね。
飲むだけでやせる食品は存在しない
アーモンドミルクは重さあたりのエネルギーが高い食品と置き換えて使うことで、普段よりも摂取エネルギーを抑えることができる食品のひとつですが、飲んだからやせる…といったものではありません。
アーモンドミルクに限らず、飲む(食べる)だけでやせる食品は存在せず、これさえ飲んで(食べて)いれば太らないといったものもありません。
アーモンドミルクの重さあたりのエネルギーはそう高いものではありませんが、ほかの食事や身体活動を組み合わせた結果、摂取エネルギーが消費エネルギーよりも小さくなっていなければ、体脂肪が減ることはありません。
摂取エネルギーカット効果は穏やかなものと考えよう
また、アーモンドミルクは重さあたりのエネルギーが牛乳の2/3~1/3であることがダイエット向きなポイントですが、コップ1杯分(200ml)の置き換えでカットできる摂取エネルギーはそう大きいものではありません。
牛乳200ml : 134kcal ↓ アーモンドミルク200ml:40kcal(砂糖不使用タイプの場合) |
アーモンドミルクの中でもよりエネルギーの低い砂糖不使用タイプの場合でも、カットできるエネルギーは90kcal程度。
体脂肪1㎏は7200kcalに相当するため、牛乳からアーモンドミルクへの置き換えを毎日1杯分行ったとすると、体脂肪1㎏を減らすためにはおよそ80日かかることになります。
アーモンドミルクを取り入れるだけでみるみるやせるといったことはありませんので、気長にコツコツ続けるか、そのほかの食事の見直しや運動など、ほかの取り組みと一緒に取り入れることができると理想的です。
必ずしもアーモンドミルクを選ぶ必要性はない
エネルギー摂取を抑える目的を中心に考えれば、「この食品でなければ」というものはほとんどありません。
エネルギー摂取を抑える方法のひとつに「牛乳などの飲み物をアーモンドミルクに変える」ということがあるだけです。
自分にとって取り入れやすい方法や、続けやすい方法、より効果が期待できる方法を選んでくださいね。
まとめ
低カロリーが魅力のアーモンドミルク。
飲むだけでみるみる痩せる魔法の食べ物ということではありませんが、無理のないダイエットに、上手に取り入れてみてくださいね。
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参考文献 |