ベビーフードとは
ベビーフードとは、加工食品として製造・販売されている「離乳食」のこと。
離乳期の赤ちゃんの栄養補給のほか、食事に慣れていくための加工食品です。
ベビーフードの種類
ベビーフードといっても、その形態はさまざまです。
それぞれの特徴と利点を紹介します。
フリーズドライタイプ
お米や野菜、肉・魚などの食材をフリーズドライのキューブ、または粉末にしたものです。
お湯に溶くことでペーストをつくることができ、調理も簡単です。
裏ごしの手間がなく食べる分だけペーストを作れるため、離乳食の初期に役立ちます。
お湯に溶いたペーストをそのまま食べさせるほか、おかゆなどに混ぜ込むなどの使い方もできます。
レトルトパウチタイプ
野菜や肉・魚などの食材をそれぞれの時期に適した大きさにカットして加熱調理したものです。
- 温めるだけで(温めなくても)あげられる調理済みのもの
- 手作り離乳食に使える味付け前の半調理品
…がありますが、一般的には料理として完成している調理済みのものが主流です。
調理済みのものには、
- うどんやおかゆなどの主食
- 肉・魚・豆腐などを取り入れた主菜
- 野菜中心の副菜
など、さまざまなバリエーションがあります。
湯煎で温めたり、器に移してレンジ加熱をして使うことが多いですが、製品によってはパウチのままレンジ調理ができるものもあります。
瓶詰・カップタイプ
レトルトパウチと同様、食材をカットし、調理・味付けしたもので、ガラス瓶やプラスチックのカップに詰められています。
容器の形がしっかりしているため、器を用意しなくても食べさせやすいのが魅力です。
お弁当タイプ
いくつかの種類の調理済みベビーフードがセットになったもので、多くはプラスチックカップが2つ程度セットになっています。
献立として組み合わせが考えられたセットになっていることが多いので、メニュー選びに迷わなくていいのがメリットです。
市販のベビーフードのメリット
ベビーフードは赤ちゃんの離乳のための加工食品であり、取り入れるメリットも多く存在します。
上手に活用することで、子育てをより充実させることができます。
調理の手間がない
ベビーフードの最大の利点は、調理の手間が(製品によって程度の差はあるものの)省けること。
平成27年乳幼児栄養調査によると、離乳食にまつわる困りごとで最も多いのは「作るのが大変、負担」ということ。
離乳食づくりの時間を赤ちゃんのお世話や遊び相手をする時間にできるため、赤ちゃんとお世話をする人の双方にとってのメリットになるといえるでしょう。
時期に合った形態・味付け
ベビーフードはそれぞれの時期に合った形態となっているため、固すぎて食べられない、ということが防げるのもメリットです。
また、そのまま上げるためだけでなく、離乳食を手作りする際にも役立ちます。
手作り離乳食に活用する方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 味付け前のレトルトタイプのベビーフードを、下ごしらえ済みの食材として手作り離乳食づくりに使える
- 調理済みのものは食材の大きさや固さ、とろみのつけ加減などを参考にできる
手作りしにくい食材がとれる
家庭での手作り離乳食では取り入れにくい食材(レバーなど)を手軽に取り入れられるのも魅力です。
少量の離乳食のために買った食材が大量に余ってしまう…ということも防げます。
いろいろな食材の味を経験させてあげたい時期なので、食事の幅を広げるのに便利な加工品といえます。
衛生的に持ち歩ける
手作りの離乳食は外出時などに衛生的に保存するのが難しいものです。
製造時に殺菌・密封されたベビーフードであれば、外出先でも衛生的なものをあげることができます。
市販のベビーフードのデメリット
多くのメリットがある一方で、ベビーフードが手作り離乳食と比較して圧倒的に優れているか、ということでもありません。
個人に合った調節ができない
市販のベビーフードは自主規格に沿って作られているため、対象時期に適した形態になっています。
とはいえ、発達については個人差があり、対象月齢の赤ちゃん全員にとって最適な固さや形態になっているとは限らないようです。
特に、市販のベビーフードでは柔らかすぎる、ということも多いよう。
調理しながら固さを調節できるという点では、手作りのほうが細かな調節ができるといえるでしょう。
具材の味の違いが分かりにくい
調理済みレトルトタイプのものに関しては、味が全体になじんでいるために素材それぞれの味が区別しにくいという指摘もあります。
離乳期はさまざまな食材の味を知っていく時期ですので、毎回ではなくとも、素材の味がしっかりわかるような機会を作ってあげたいですね。
費用が掛かる
ベビーフードは手間がかからない反面、手作りの離乳食の材料費と比較してコストパフォーマンスはよくない場合も。
もちろん、調理に費やす時間との兼ね合いもあるため線引きは人それぞれですが、費用面もひとつの課題になりうる点です。
市販のベビーフードのみは良くないの?
離乳食づくりの負担が重く、なるべくなら市販のベビーフードだけにしたい、と思う方も少なくないのではないでしょうか?
その一方で、離乳食は手作りが一番…というような風潮も。
市販のベビーフードのみで離乳食を進めるのは良くないのでしょうか?
安全面、栄養面、親子の愛着関係から考えてみました。
安全面は問題なし
ベビーフードは手作りと比べ、品質に不安を持つ人もいるようですが、一般に市販されているベビーフードはその品質や安全性については、日本ベビーフード協議会の「ベビーフード自主規格」によって担保されています。
日本ベビーフード協議会とは、ベビーフードを製造・販売している企業が集まって運営している団体で、大手6社が会員企業となっています。
ベビーフード自主規格ではベビーフードの製品そのもののほか、容器包装や表示内容に関して、品質や衛生面・安全面についての規格を定めています。
少なくとも、日本ベビーフード協議会の「ベビーフード自主規格」に沿って製造・販売されているベビーフードに関して、適切な使い方を守っていれば、安全面を不安に思う必要はないでしょう。
調理中や食べるまでの間に不適切な扱いをすれば赤ちゃんにとって良くないのは手作りでも同じですので、どちらにしても衛生面・安全面には注意してあげたいですね。
栄養面は組み合わせ方が重要
また、栄養価に関しては、おかゆや小麦製品、肉・魚・大豆製品、野菜類などをまんべんなくとれているかという点がポイントとなるところです。
手作りだから・レトルトだからというよりも、どのような組み合わせで食べさせてあげるのかというところが大事なので、手作りとベビーフードのどちらが優れている、または劣るということはありません。
手間をかけるほどよいということではない
子育て関連の話題では、手間をかけるほど良い、手間を省くのは良くない、というような風潮がまだまだ残っていますが、必ずしもそうではありません。
手作り離乳食にこだわりすぎて親子の触れ合いが少なくなったり、親の余裕がなくなってしまうのは良い状態とは言えないためです。
離乳食づくりが負担になってしまって様々なトラブルが発生する前に、大人の余裕をつくるために便利なものを活用するのはよりよい選択肢になるはずです。
市販のベビーフードと手作り離乳食について、栄養価や安全性という最低限のポイントについては決定的な違いがある訳ではありませんので、赤ちゃんや育児をする大人にとってのメリットやデメリットによってより都合のよいものを選んでよいでしょう。
まとめ
これまで紹介したように、ベビーフードと手作り離乳食に関しては、それぞれメリットもデメリットも存在します。
離乳食を手作りするのは愛情の現れではありますが、ベビーフードを使ったからと言って愛情がないわけではありません。
食事作りに使える時間は人それぞれ違いますし、得意・不得意もあるでしょう。
子育ての負担を減らすために便利なものを取り入れるのは悪いことではありませんので、罪悪感を感じる必要はありません。
どちらが最善か…ということではなく、ほどほどにバランスをとりながら、そのときどきの家庭の状況に応じてメリットが大きいものを選ぶのがよいでしょう。
愛情のかけ方は家庭ごとにそれぞれですので、自分たちに合ったものを選ぶことが大事です。
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